投資用マンションの分譲を行っている株式会社ウィルレイズ(東京都港区)は2018年から勝手帳で社員向けのオリジナル手帳を作成しています。今回は株式会社ウィルレイズのご担当者様にインタビューさせていただき、オリジナル手帳の作成に至った経緯やねらいを伺いました。
苦しい時代を乗り越えて見出した「企業理念」の重要性
勝手帳ブログ編集室(以降「勝」):株式会社ウィルレイズさんは2018年から勝手帳にてオリジナル手帳の製作をスタートしました。オリジナル手帳の製作を考えたきっかけはあったのでしょうか。
株式会社ウィルレイズご担当者様(以降「ウ」):きっかけは2017年に企業理念を作り上げたことです。2002年の創業時からそれまでは具体的な企業理念はなく、昔ながらの精神論に近い営業指針で活動をしてきました。その中でも業績を伸ばしていき、多いときには50名以上のスタッフになり成長していました。しかしながら、2007年にリーマンシックの影響もあり一番少ないときでスタッフ12名にまで縮小しました。それからは会社を立て直すために全員が一生懸命努力し、業績がプラスに転じ始めたことで、改めて会社が会社らしくあるために一つの方向性を導き直していこう、ギアを入れなおしていこうということになりました。そこで企業理念を作ることになりました。
勝:会社として生まれ変わるために企業理念という指針を示そうとされたのですね。
ウ:そうですね。まさにこの時に、「新生ウィルレイズ」として舵を切ったイメージです。その活動の軸が「コーポレートアイデンティティ(CI)」の構築であり、その柱として「企業理念」を作り上げたということです。会社が大きく生まれ変わったので、企業理念を作った年に入社した社員は「新卒1期生」という呼び方をしています。今年(2021年)に入社した社員は「新卒4期生」にあたりますが、苦しい時代には新卒採用もうまくできていませんでした。それが4年連続でしっかりとした採用ができていることを考えると、しっかりとした企業理念を掲げたことが関係していると思います。彼らの活躍もあって、今は従業員数も40人を超えるところまで戻ってきました。内30名近くの者が20代の社員で、新しい時代を作る人材として、とても期待しているところです。
勝:企業理念が新しい時代の礎として機能しているのですね。企業理念はどのように生み出されたのですか。
ウ:弊社には企業理念と行動指針がありますが、行動指針に関してはすべて社長が考案されました。一方で企業理念は社長を中心に役員やスタッフが集まって、7~8人ほどが毎週のように話し合い決定しています。全員が苦しい時代を経験してきた社員でしたので、歴史の流れや過去の反省を盛り込んだ内容になっています。
手帳カバーは企業ロゴのカラーに
勝:御社の手帳はカバーが3色展開されていて、すべてロゴの色になっていますね。ロゴやカラーにはどういった想いがあるのでしょう。
ウ:ロゴも企業理念などと同時期にデザイナーに提案をお願いして刷新しました。ロゴは「W」の形を模していて、3本の線が上に登っていくようなイメージで作られています。ロゴの意味としては緑色の線がお客様、青色の線が従業員を表しています。真ん中の黄色の線がお客様と従業員が手を取り合っている様子を示し、ともに昇華していくという思いが込められたものです。
カラーについては、少し特別な思いがあります。元々弊社のカラーとしてグリーンとイエローを採用していて、名刺などのデザインに使っていました。その後リーマンショック真只中の2009年に、少しでも運気が上昇するようにと、当時のウィルレイズにとって運の良い色だったブルーに変更したという経緯があります。ウィルレイズの歴史の中で重要な3色です。実は、2017年のロゴ刷新に際して、デザイナーにこの話は一切していませんでした。ところが、最初に提案をもらったロゴ案に、偶然にもこの3色が使われていたので、正直鳥肌が立ちましたね。運命を感じました。社長も一発OKでした。
勝:それはすごいですね。企業として刷新を図りながらも、偶然ではありますが企業の歴史を込めたデザインになったと。
ウ:まさにその通りです。新しいロゴに変わって4年経ちますが、古びた印象もないですし、今でも輝いているというか、パワーを感じるロゴです。こういう経緯があったので、カバーの色にもなるべくこの3色を採用したいということで、生地の選定にはこだわっています。従業員にとっても3色の中から好きな色を選べるので好評です。
勝:御社の手帳はなるべく費用を抑えるためにすべてのページが1色印刷を採用していますが、見返しだけはロゴが大きく掲載され、フルカラー印刷をしています。ここにもカラーに対する思いを感じます。
ウ:弊社の手帳はかなりページ数が多く製本する冊数も少ないため、どうしても単価が高くなってしまうので、なるべく安くしたいというのが本音ではあります(笑)。なるべく単価を抑えるための工夫として、スケジュールはすべて1色での印刷としました。それでも見返しのロゴマークの1Pだけはフルカラーにしないと意味がないので、そこは拘ってカラーにしました。。
勝:予算との兼ね合いの中でも、ロゴをフルカラーでいれるところに御社のこだわりを感じます。
“使いやすさ”と“企業理念浸透”を重要視した手帳づくり
勝:御社のオリジナル手帳は最初の見開きに企業理念や行動指針などが掲載され、スケジュール部分にも1ページに一つ理念が書き込まれています。企業理念の浸透のためのデザインだと思いますが、効果のほどはいかがでしょうか。
ウ:手帳の使い方はそれぞれの従業員に任せているので、何とも言えませんね(笑)。ただ、こうしたツールがあることで、会社としての姿勢を見せることができていますし、会社の想いを社員が感じ取っているのは間違いないと思います。最近は部署ごとの朝礼の中で企業理念の読み合わせをするグループも出てきました。このような活動はこれまで一切なかったものですから、このようなアクションが生まれているということは嬉しく思いますし、企業理念の大切さを従業員一人ひとりが認識してくれているのだと実感しています。スケジュールについても、アプリなどが浸透してきた現代でどれほど手帳が活用されているのか不安もありましたが、新しい手帳を配るときには社員から喜びの声が上がりますし、士気が上がるのを感じます。オリジナル手帳を通じて、企業理念に対する思い入れは湧き上がっているのではないかと思います。
勝:なるほど、会社としてオリジナル手帳を作るという姿勢に若い社員さんが触発されて、会社全体に良いサイクルが生まれているんですね。
ウ:会社の想いはしっかり伝わっていると思います。
勝:手帳そのものの使い勝手はいかがでしょうか。今年はメモページを増量いたしましたが。
ウ:はい。そこは社員から要望がありました。今は部署を超えた打ち合わせなども増えていますし、スケジュールに限らず、いろいろなことをメモしたいという話はよく出ます。
勝:メモは他社様でも増加傾向に感じますね。御社の手帳の特徴としてスケジュール部分の構成が挙げられると思います。1ページに2日分、1週間を4ページにわたって掲載し、曜日の位置を固定しています。この構成にはどういった意図があったのでしょうか。
ウ:スケジュール部分の構成には手帳を一番活用している弊社専務の意向が大きく反映されています。専務が手帳にたくさん書き込むタイプですので、社員手帳作成前から使っていた市販の手帳でこのタイプが一番良かったようです。弊社は基本的に土日休みですが、土日も平日と同じ大きさで掲載しています。BtoCの会社なので、土日休みとは言え、お客様のご希望に合わせて土日に商談をすることもありますし、せっかくしっかりした手帳を作るので、会社の予定だけでなく、プライベートでも活用してほしいと思っています。
勝:2日で1ページですので、毎週1日分のあまりがあります。ここには1週間の目標記載欄や、メモスペースが設けられています。毎月のはじめも目標やメモ欄がありますね。
ウ:ここも実際に社員がどう使っているのかはそれぞれに任せていますが、基本的に営業がメインの会社なので、当然毎月の営業目標などはあります。それらを自分で管理していく上ではよいツールとなっていると思います。メモ欄も、定例会議の前などには議題などをまとめるために使いますし、TODOリストとしても活用されています。社員自身が自分の目標を見つけてくれる使い方をしてくれると嬉しいですね。
フルコースであれば企業ごとの日程に合わせた手帳が作れる
ウ:スケジュールの部分でいうと弊社は期の始まりである7月始まりの手帳を作っています。既製品で探すとどうしても1月始まりか4月始まりになってしまいますので、どうしてもフルオリジナルで作成をしなければならない。その中で、100冊を切るようなロットで作成してくれるところはなかなかなく、勝手帳さんにお願いをしているという経緯です。
勝:ありがとうございます。小ロットで作成できるというのは弊社の強みでもあります。
ウ:せっかく良い手帳を作れているのですが、7月始まりの手帳なので取引先の方や顧客にプレゼントしようとしても、使い勝手がなかなか難しいかもしれません。
勝:例えば、3か月前の4月からスタートするという手もあります。
ウ:そうすると今よりももっと分厚くなっちゃいますね(笑)。
勝:今すでにかなりの大容量ですからね(笑)。やりたいことを詰め込めるという意味で、オリジナルの強みが出ていると思います。
ウ:弊社としては土日休みですが、他の企業様だとイレギュラーなスケジュールの場合もあると思います。そういった会社の場合には、オリジナルのスケジュールで作成できるメリットは大きいと思います。
勝:御社も社員総会の日程などは印刷しておりますね。
ウ:決まった予定だけですが、社員全員で共有できるのはとても良いですね。
勝:本日は勝手帳としても課題をいただきながら、非常に有意義なお話をしていただきました。お忙しいところ誠にありがとうございました。
ウ:こちらこそありがとうございました。
<ウィルレイズ社員手帳仕様>
■サイズ | A5サイズ |
■ページ数 | 320P |
■内容 | 年間カレンダー:3か月(2P) 月間カレンダー:13か月(26P) 週間カレンダー:7月始まり翌7月終わり(258P) オリジナルページ:企業理念等(2P)、方眼メモ(27P)、その他(5P) |
■印刷色 | ・本文:1色 ・見返し:4色 |
■カバー | ・オプションカラー(3色展開) ・名入れ:空押し ・差し込みタイプ ・ペンホルダー付き |
■製作部数 | 65冊 |
投資用マンションの分譲販売を中心とした不動産デベロッパーで、自社ブランドである「LUMEED」は「Little More 幸せの質を『アップグレード』する生き方へ。」をコンセプトに、外観内装ともにモダンで温かい世界を表現した現代のマンションとして、主に東京23区・横浜・川崎で展開している。
〒105-0013
東京都港区浜松町二丁目6番5号 浜松町エクセレントビル4階
(TEL) 03-6402-8500(代表)
<担当者様からのメッセージ>
投資系の不動産は敷居が高く、専門知識がないとできないとお考えの方も多いと思いますが、ウィルレイズでは、マンション経営のトータルサポートや、初心者様向けのセミナーの開催などを積極的に行っており、初めての方でも安心して資産運用をしていただけるよう心がけております。また、社員はみなお客様の幸せを第一に考えています。不動産投資にご興味がございましたら、ぜひ一度お声掛けください。